前半(1話〜6話の感想)はこちらから
https://ryu-ryu-sousaku.hatenablog.com/entry/2024/02/14/220423
前半同様、ネタバレ注意です!!
見てない方は絶対にアニメを見終わってから見てください!!
少なくとも、自分はネタバレなく見れたおかげでより楽しめたと思います!!
- 第七話『大場なな』感想
- 第八話『ひかり、さす方へ』感想
- 第九話『星祭りの夜に』感想
- 第十話『されど舞台は続く Show Must Go On』感想
- 第十一話『わたしたちは』感想
- 第十二話『レヴュースタァライト』感想
第七話『大場なな』感想
なんとなく、思ってはいました。ばななちゃんだけ立ち位置が違うなぁとか、キリンや非日常要素があるのに、思ったよりも、平和な話だなぁとか。なので、どっかで一気に不穏になるとは思ってたけど(四話でのひかりちゃんのセリフも含めて)いやまさか、こんな形で来るとはなぁ。
最後なんてゾクッとしてしまった。しかもEDでの演出もほんと……!!
ひかりちゃんが来たことで、華恋ちゃんが舞台少女として飛び入りすることになり、それに感化されて他のメンバーの話も動き出した。運命が予測できなくなった。ひかりちゃんは、特異点だったんですね。
※感想の感想
癒しキャラ枠だと思ってた子のいきなりの豹変。からの、静かになってしまったED。いやー、不穏さマックスですよ。それにしても、ばななちゃんは華恋ちゃんが飛び入り参加しない世界では、天堂真矢にすらブレずに勝ってしまうくらい強かったんですね。
何度も理想の再演をする、それでも満たされない。それって一体、どれほどの苦しみなんでしょう。
第八話『ひかり、さす方へ』感想
泣き虫じゃスターになれない、と幼少の頃から言われつつ、今も泣き虫の華恋ちゃんに和みながらアニメ視聴スタート。
ひかりちゃんは、一回ときめきを失いかけたんですね……。何話か忘れましたが、会話の裏で、大事な記憶を失う云々の演劇練習をしてたシーンがあったので、もしかして、とは思いましたが。
ばななちゃんが、いつもよりも厳しく、低い声になってて、同じキャラクターでもここまで印象が変わるんだなあと。
戦闘シーンの第二幕の演出には鳥肌が立ちました。あと四話……本当にどうなるんだろう、読めません。
※感想の感想
第二幕の演出、すごかったですね……!!
ばななちゃんが、可哀想な剣、と言及してましたが、きらめきが強くなって、剣の姿も変わり、勝利するのが(ある意味特撮の王道で)良いですね。ばななちゃんの二面性に驚きながらも、キャラや演技のギャップに胸を打たれました。
第九話『星祭りの夜に』感想
人生は二度繰り返される物語のように退屈である。シェイクスピアの言葉、華恋ちゃん同様自分も知りませんでした……もっと勉強しなくちゃですね。でも、すごく良い言葉です。
舞台スタァライトの話自体が、その舞台を演じる人たちの境遇に近いという二重構造を持っている。
変わり続けるのが舞台であり、舞台少女。映像作品が完成されてから色褪せないものに対し、舞台はその都度二度と同じものはないけれど、だからこそもっと良いものにしてゆける、存在なのかもしれません。
ばななちゃんが、本当ずっと癒しキャラだったので、こんなにも強い気持ちを持っていたこと、怖がりで臆病であったこと、突然の変容に一瞬困惑したものの、もっとばななちゃんのことが好きになれた気がします。
純那ちゃんの優しさ、ばななちゃんとの気持ちの伝え合いに感動しつつ、名言を求められたところはちょっと笑ってしまったり。シェイクスピアでは限界が来て、ニーチェが出てきたところで笑ってしまった。
最後は純那ちゃんの言葉でしめるのが良かったです……そしてEDも良かった……。毎度EDの歌や映像が変わるの、好きです。
※感想の感想
純那ちゃん推しなので、どうしても純那ちゃんのセリフが増えると嬉しくなります。純那ちゃんにハマったきっかけは、自分星のセリフと、華恋ちゃんとの仲良しっぷりでしたが、今回改めてばななちゃんとの仲良しっぷりも良いなあと思った次第。
変わり続けることが怖いのは、現代の自分たちも一緒なので(心理学用語で恒常性と言われるらしい)ばななちゃんの気持ちは決して他人事じゃないんですよね。つまり、変わり続けることが成長していくことが大事だというメッセージも、実感しなければいけないということで……頑張ります。
第十話『されど舞台は続く Show Must Go On』感想
またもや偉人名言シリーズ。なんで偉人の名言ってここまで心に響くのだろう。時代の淘汰に生き残ってるからそりゃそうなんだろうけど……。
まひるちゃんが気遣ってくれて二人を部屋から追い出してくれたのだけど、それはそれとして、ばななちゃんの作ってくれたスイーツをこぼしまくる二人可愛い。ひかりちゃんって、舞台は気丈で、振る舞いも常にクールな様子だけど、日常生活は結構ポンコツキャラなのが、ところどころ描写されてて和む。
小さい頃の自分たちが、今の自分たちの舞台を眺めている。そこには変わらず一緒にいた二人がいた。こういうの、本当弱いんですよね……めっちゃ良いシーン……。
ついに、天堂真矢・西条クロディーヌとの勝負。そして、運命のレヴュー。物語も終盤に来たようでドキドキします。観客席のみんなも、以前から一歩成長したのを感じる言動で良かった……(それが伝わるくらい、このアニメは、全てのキャラクターの成長をしっかり描いてきたってことですよね)
結果は決まったけれど、突然の「私の天堂真矢」「私のクロディーヌ」ですよ。マジですか!? この二人の関係は、丁寧に描写されてきたけれど、にしたって、急にこのセリフはパワーありすぎません!? もう、滅茶苦茶良かった……。
しかし、余韻に浸ることも許してくれず、最後のオーディションに。その瞬間に、ときめきを奪えないとひかりちゃんが華恋ちゃんを……!?(一話の夢の中の東京タワーのシーンを思い出させます)
えっ、どういうこと? てっきり、ひかりちゃんが自ら勝負を辞退するのかと思ったけれど……勝った方がときめきを失うの?
※感想の感想
尊い関係にテンション上がったかと思いきや、最後の展開に困惑しているという。もう、ストーリーの手のひらの上ですよ、本当。
このアニメを見るときの姿勢って、自分でも悩むことがあって、「女の子たちの絆、友情、癒し。そこに注目してアニメを楽しむ」姿勢もあれば、「アニメを鑑賞する立場から一歩自分自身へ向き合ってみて、この作品の『夢』と『情熱』に感化されて、自分はどうするかについて考える」姿勢もあって、両方の姿勢を保ちつつアニメを見るって結構難しいのですが、じゃあこの作品を、この二つの姿勢のどっちか片方だけを採用して見るのも、また違う気がして、ある意味、アニメを見るのにこちらの勇気や覚悟も問われるんですよね。
もちろん、作品としてもすごく面白く、ギャグや女の子の可愛さを描いたり、どんな人でも入りやすい工夫はされてると思うのですが、有り余る情熱が込められているこの作品は、感化されるのがむしろ受け手として正解な気がするのです。個人的な感想ではありますけど。だからこの作品を見て、何かを始めてみる、何かをもう一度挑戦してみる、何かを変えようとしてみる、そういう行動につながるのが、きっと、みんなをスタァライトしようとする華恋ちゃんの想いに応えるということになるのかなと。
第十一話『わたしたちは』感想
ひかりちゃんが突然いなくなってしまった。四話ではあんなに早かった既読もつかない。そこからの、急な七ヶ月後で、マジかと。本当にあっという間に過ぎてしまった。
全体的につらいシーンが続く。先生はあのキリンの存在を知ってるのかな。でも、少し嬉しいシーンもあって、ばななちゃんがこの寒さを知れたって言ったシーンは特に嬉しかった。みんなに明るいばななちゃんが戻ってきたんだなあって。
オーディションで争った人たちのきらめきを奪うことで、トップスタァになれる。なるほどなあ……。そして、ひかりちゃんを失ってしまったことで、かつてオーディションで負けたひかりちゃんのような状態になってしまった華恋ちゃんに胸が痛い。
ここでようやく、ひかりちゃんが華恋ちゃんをオーディションに入れたくなかった理由を理解できた気がする。ひかりちゃんはきらめきを取り戻したいけど、華恋ちゃんのきらめきは奪いたくないってことなのかな。自分の読解力の足りなさをつくづく実感……。
原典スタァライトを和訳することで、ひかりちゃんの居場所が分かるの良いなあ。そして、かつて競い合った人たちの順番で、背中を押してくれるのも。
「舞台で待ってる」
次回最終話かあ。約二週間で、一気に見てしまったけれど、勿体無い気もする。だけど、続きが気になってしょうがなかった。
※感想の感想
もうこの辺りでは、「ああ、大好きな作品が終わってしまう」という恐怖に襲われていました。あれです、大好きな漫画の最終巻だけいまだに読めてない、的な現象です。
劇場版の存在は知ってましたが、にしても、テレビアニメはあと一話で終了。そう思うと、すごく寂しいというか、話を見進めてゆくのが苦しかったです。
しかし、ここで終わりを避けて見るのをやめてしまっては、それこそかつてのばななちゃんと一緒。彼女たちのきらめきを見届けるのが、このアニメを見た者の使命です。
第十二話『レヴュースタァライト』感想
本当に良かった。
本当に見て良かった。
舞台を再生産、アタシを再生産。
ときめきを失っても、また、取り戻せる。また自分の輝きを作れる。
悲劇であったはずのスタァライトが、ここまで素敵なハッピーを迎えるなんて。
最後のopが流れ始めたところから、もういろんな気持ちが湧き上がってきた……。
※感想の感想
なんか最終話だけ感想が短くない?
そう思ったあなた。許してください。言語化できません。無理です。「本当に見て良かった」これに全部詰まってます。
『アタシ再生産』この言葉はきっと、これから生きてく中で、ターニングポイントに立ったとき、何度も思い出すだろうなあと思っております。ときめきを失っても、自分たちはまた蘇ることができる。ときめきは無くならない。これを、再生産と呼んでるのですね……。
ここまで、感想を読んでいただきありがとうございました。自分でも何言ってるのかよくわからないところがあったり、ニュアンスが間違って伝わってしまいそうな表現をしてしまっていたり、至らない部分は山ほどありましたが、このアニメを心の底から好きになった、ということさえ伝わっていたら幸いです。
アニメの総集編『ロンドロンドロンド』および、劇場版の感想も、見終わったらすぐに書こうと思います。そのときはまた、駄文に付き合ってくださいませ。ありがとうございました。